日本でジョージアの伝統食「シュクメルリ」をバズらせた立役者といえば、牛丼の松屋が不動の位置を誇っていますよね。
松屋はその後も「シュクメルリはうちのモンじゃァ!!」と言わんばかりにシュクメルリ鍋定食を復刻し、果てはスーパーの冷食に「松屋監修シュクメルリグラタン」が並ぶなど、シュクメルリ界で存在感を発揮しているのであります。
ところが松屋のシュクメルリ栄華の陰で、しれっとシュクメルリ改造メニューを提供しているチェーンがあったのです。
それがみんなだいすき、我らが喫茶室ルノアール。
今回は「うちのモンじゃァ」どころか
「こちらが巷で噂のシュクメルリとやらでございます」
とあくまで奥ゆかしく提供される「ありたどりのシュクメルリホットサンド」を実食レポしたいのでございます。
ルノアール民はシュクメルリとかご存じない前提のおもてなし
こちらが喫茶室ルノアール期間限定メニュー「ありたどりのシュクメルリホットサンド」です。
正確にいいますと商品名は
“贅沢サンドウィッチ”
ありたどりのシュクメルリホットサンド
(鶏肉のガーリッククリームソース煮)
です。
シュクメルリの説明文までが商品名になっている!
ルノアールさんが
「わたくしどものお客様はこんな激しい味のものをご存じないのでは・・・」
とお悩みになったホスピタリティの残り香を感じます。
ブランド鶏「ありたどり」使用の贅沢サンドウィッチ
「ありたどり」とは佐賀県のブランド鶏で、ルノアールが頻繁にメニューに使用する、いわゆる「ルノアールの推し鶏」
高品質の飼料を使い、柔らかくてジューシーで程よい脂感が特徴の貴重な鶏です。
ちょっとお着物を失礼して、ありたどり部分のみを試食してみました。
具がしっかり詰まっているのも好感度高いですね。
まず驚くのはその柔らかさ!
おそらく胸肉なんですが、胸かモモか判別するのが難しいくらいトロトロです。ありたどりのジューシーさとシュクメルリの調理法がフュージョンして極上のしっとり感を実現しています。
お味はちょうど良い塩気とクリームソースのコクがおいしい。
にんにくはしっかり感じられるものの「ガツン」というほどではない、どこまでもエレガントなレベルです。
シュクメルリをエレガント化する試行錯誤を感じるお味
たとえば箱入りのお嬢様が
「じい、巷で話題のシュクメルリというものを食べてみたいのだ!」
と言ったらじいは相当悩むと思うんですよね。
「あのような刺激的な味を食べさせるわけには…!」とか厨房を巻き込んで大騒ぎし、シュクメルリでありながら食べさせていいレベルにエレガント改造。
このサンドイッチにはそういう光景しか思い浮かびません。逆目黒のさんまみたいな。
そうはいっても物足りなくないのが我らがルノアールの偉大なところ。
パンのカリッと食感とレタスのシャキシャキ感、コクの効いたトロトロチキンのマリアージュがあとを引き「おいしいおいしい」とペロッと食べてしまいます。
セットで注文したレモンティーとのマリアージュも素晴らしい。
松屋のシュクメルリはレモンティーなんか合わせたらひと太刀で殺しそうなインパクトが魅力ですが、このシュクメルリはちゃんと共存していますよ。
ちなみにパンの耳はお願いするとカットしてもらえるそうです。
むりやり褒め言葉以外を見つけるとすれば、
具がぎっしり詰まってるので食べると皿の上にチキンが落ちやすいことかな。それ褒めるところじゃん
あと毎日食べたいのにルノアールにしかないところ。
ちなみにこちらのメニューの終了時期を問い合わせたところ、6月中旬までを予定しているとのこと。
さすが我らのルノアール!期間限定メニューの息も長いぞ!
ルノアールらしからぬ、いや、らしい?遊び心を感じるいろいろな意味で贅沢なサンドウィッチでした。
商品情報
■喫茶室ルノアール “贅沢サンドウィッチ”ありたどりのシュクメルリホットサンド(鶏肉のガーリッククリームソース煮)
■価格:単品880円(税込) セット価格:ドリンク価格+680円(税込)