季節的なメンタルのダウンでちょっと(4ヶ月くらい)お休みしていたコンサータを今日からまた飲んでみた。だいぶ立ち直ったし仕事も忙しくなりそうなのでバリバリモードにならねばいかんからだ
久々だったがちゃんと効いてくれた。飲んで1時間くらい経つと「世界と自分がカッチリはまる」ような感覚がやってくる。やっぱり日頃は霞の中で生きてるんだなぁ
さて、コンサータを飲んで1年、その後4ヶ月休みまた服用し始めた私が「結局コンサータは何ミリ飲めば(私にとって)一番ちょうどいいわけ?」という記事を書いてみる。
ちなみにこれは冬くらいに箇条書きにしたまま放っておいた下書きなので公開も箇条書きっぽいままだし、最後は「各々の生活状況と体調に合わせて!」というなんの面白みもない結論で終わる
が飲み続けた1年間の失敗やら分析やら気づきも交えてなので、そのへん気になる方は読んで頂きたい。そして当然すべてにおいて「筆者の場合」と各々の心で付け加えて頂きたい。これはあくまで個人的な体験談である
あーそれにしても吐き気がひどい。歯磨き中のオッサンみたいになっとる
(ちなみにストラテラに関する記事も昔書きました↓)
(記事末尾に、2022年投薬なしで生活している様子の記事リンクを置きました。よかったらそちらも参考にしてください)
コンサータ18mg飲み始めから54mgまでの軌跡
コンサータ18mgを最初に処方された時、私はすでに「54mgまで必ず飲んでやる」という闘志に燃えていた(主治医は54mg限度派)。最高値まで行かなきゃ安心できない!試さないままでは納得いかない!という思考がすでにADHDなのだ
そのためコンサータを続けてADHDっぷりがおさまってくるとこの「常に最高値で!」という無駄な闘志も消えてなくなった
私は割と出された薬はなんでも真面目に飲むタイプで、その信頼があるので主治医は「何mg試したいです」という要望も聞いてくれる
一度54mgまでコンサータを堪能した私は、いくつかの理由で36mgまで減らすことにしたのである
54mgから徐々に36mgへ
コンサータ54mgをやめた理由は「仕事はできるけど遊びができない」状態になってしまったからだ
高用量のコンサータは良くも悪くもムダがない。効いている間はムダなことに意識が向かない
そのため仕事や家事などの義務は果たせるが、その「やるべきこと」が終わるとちょっと意識というか意欲がフリーズ気味になる。ロボットのスリープモードみたいな感じ。用があったら呼んで的な
終わったから趣味でもしよう、あそこに遊びに行こう、の欲が出てこない。ムダなことに意識が向いてくれない。これではQOL的にちょっと・・・
また54mgを飲み続けて2ヶ月ほど「なんだかわからないけど何かがつらい」感覚に脅かされはじめた。具体的にいうと、体の中で何かが拮抗している。それが漫然とつらい
効き目のポイントは疲れをコントロールすること
結論から言うと、拮抗していたのは「効こうとする効き目と疲れ」であった
今までできなかったことができる状態は当然、必要な体力気力も増大する
だがコンサータはムダなことに意識がいかないため「自分が疲れている」ことにもなかなか意識がいかない。かといってシャブ中みたいに「効いてる限りは超元気!」にもならない
疲れを疲れとして察知できないのに調子だけは悪い、という状態ができあがる。当然基礎体力、気力が減れば薬の効き目も悪くなる
そうすると「体の中で何かが拮抗していてつらい」感覚が日常になる
そのため「集中できすぎて疲れを察知できない54mg」から「集中力は下がるけど感覚も大事にできる36mg」に下げることにしたのだ
これから高濃度のコンサータを飲むなら、医師と相談の上意識して休薬日はなるべくとったほうがいい気がする。その日は多すぎるくらいの睡眠とカロリーもとって、「休息だけ」に時間を使うことを試してみて欲しい。それが、コンサータの薬効を最大に得ながら長く付き合っていくポイントだと思う
以下は余談だが、コンサータの副作用「食欲が落ちる」に痩せ薬としての期待を寄せている人は、私が服薬中も変わらず77kgをキープしたという事実を覚えておくがよい
コンサータが効いていても腹が減り過ぎれば体がフリーズする(消費カロリーが下がる)し、効き目が切れた後の食欲は暴風の如し。体重管理を薬に頼るタイプな時点で、抗えるとは思えない
じゃあ最初から36mgで良かったのか?
じゃあ54mg生活はムダだったの?最初から36mg飲んでおけばよかったの?という疑問の答えは否である
私の場合、絶対それでは良くなかった。身の回りのこともできないADHD生活を改善するエネルギーとしては、最大値が36mgでは足りなかっただろう
54mgで義務タスクしかできない生活だとしても、フリーランスとしての仕事・掃除・料理・入浴など「やるべきこと」をやる反復練習には確実になっていた。36mgでも一人暮らしの生活が回っているのは確実に54mg時代の反復練習の賜物である
結果的には、薬物療法がうまく行動療法にもなっていたのだ
もちろん、低・中用量のコンサータでタスクがこなせる人は、わざわざ高用量を飲む必要はないし、高用量を摂取することでタスクをこなす効能以上の弊害がある人もいるだろう。無責任におすすめはできない。記録として残してはおくが、あくまで個人の必要用量は個人的な状況を医師と相談して決めるべきである
結論と余談
- コンサータのちょうどいい量は、個人の体力・メンタルへの生活強度によって違う
- 「なんだかだんだん調子が悪い」となる原因の一つは「疲労」「栄養不足」である
- 用量を減らしてもすべてが元に戻るわけではない。身についた反復練習の効果は残る
余談だが「12時間で効き目が切れる」というコンサータ、個人的な体感では12時間で効果のすべてが消え去るわけではないと思う。休薬1日目と2日目の体感は結構差がある。2連休がある時は両方を休薬日とし、1日目はちょっと効き目の残った状態で遊びに使い(出かける準備がラク)、2日目は完全に切れた状態で丸々寝たりする
また、一部の人に夕方頃訪れる「切れかけダウナー」だが、36mg服薬していたので18mgを2個もらい、時間差で1つづつ飲むと随分マシになった
しかし、これは18mgだから2個飲めるのであって、例えば54mg服用している人が27mg2個飲むのに時間差をかけすぎると、夜眠るのがかなり大変になると思う
ちなみにコンサータ18mgを初めて飲んだ人が「なんかパンチが足りない」とかいって独断でもう18mg追加するのは絶対やめたほうがいい。私は服薬初期、1個飲んだのを忘れてもう1個飲むというミスをやらかしたら、一日中めまいで寝返りも打てなかったことがある
生活に合わせて柔軟に
もし私がまだ会社勤めをしていたら、54mg飲み続けていたかもしれない。趣味がどうのよりとにかく毎日家を出て電車に乗らねばいけないからだ
また36mgでも「不自由だなぁ」と思う部分はある。趣味で和歌を嗜んでいるのだが、花や空や月を目にした時の「突き刺さってくる感」がシラフの時より甘いのだ。「定型発達フィルター」が感性にちょっとかかるのである
将来生活が変わればまた適切な用量も変わるであろう。それも含めて、またコンサータに関して気がついたことがあれば、ちょこちょこ書きたいと思う
(その後投薬なしで元気に生きており、しかも丁寧な暮らしができている件を書きました↓)