小説・エッセイ

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レビュー【入居条件:隣に住んでる友人と必ず仲良くしてください】は恐怖と怪異が交錯する名作ホラー小説

この本を1/5くらい読んだとき、一旦本を閉じて思わず作者の名前を確かめました。「この人、今後も推せるな…」と思ったからです。いまをときめく梨氏や背筋氏を見つけたときのような、「なんか人生を楽しみにする理由ができたぞ」というあの感じ。今回は、...
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梨氏ゆるさん…「6」が読者に与えるいけないラインを超えた恐怖

良い行いをすれば死後に楽な世界へ行けるなんて誰が保証したの?そこは次の地獄への通過点に過ぎないかもしれないのに。もしくはそこが次の地獄かもしれないのに。いまをときめく梨氏の「6」は、そういう本でありました。怖い話ではよく「お憑かれさま」や第...
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【ミヒャエル・エンデ モモ】を大人になってから読む計り知れないダメージ

ミヒャエル・エンデの代表作といえば、冴えない少年が本の中の世界で冒険する【果てしない物語】と、この【モモ】ですよね。押しも押されぬ代表作なので子どもの頃に読んでいたのですが、このたび読み直して震えました。「これよく子どもの頃に意味わかって読...
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【スティーヴン・キング ザ・スタンド】から学ぶ「本当の試練は災厄のあとに訪れる」

1年半ぶりの読書ブログでひたすら情けないです・・・。最近は主にこちらの方を更新しています。だって読書欲より食い意地のほうが強いタイプなんですもん。スティーヴン・キング御大の「ザ・スタンド」は、強力な罹患率・致死率をもつ疫病により世界のほとん...
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【六号病棟 チェーホフ】に問われる「君は針の前でも哲学していられるか」

採血が、とにかく怖いんですよね・・・どう叩いてもこすっても血管が出てこず、看護師さんが2人掛かりで私の腕を前に推理を繰り返し、最終的には採血だけ後日になったり婦長が登場したりという腕を持っております。ただちょっと針を刺すだけじゃないですか?...
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【ジグソーマン ゴード・ロロ】の読了後にもれるなんとも言えないため息

この本を読み終わったとき、ただただため息が出ました。面白かったとか傑作だというより、ただ「はぁー・・・」という反応。まず感想ではなくて反応が残る本でした。なんだろう、本が進むほどにひどい状態になっていく主人公をもう見なくても済むため息という...
ビジネス・啓発書

【斎藤一人 無敵の人生 芦川政夫】を読んだ私よもう少し真摯にレビューせよ

(mixiから移動させた2011年の読書レビューです。2011年の私、レビュー超テキトー!!)あらすじ苦労に苦労を重ねた人生を送った上、つぶれかけの喫茶店を営む芦川政夫。ある頃から、高級外車に乗った謎の男が毎日来店し始める。「この店は面白い...
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【借金2000万円を抱えた僕にドSの宇宙さんが教えてくれた超うまくいく口ぐせ  小池 浩】は確かに日本一わかりやすい願望実現本

あいかわらず引き寄せ大好きな乱乃です。今日は日本一わかりやすい願望実現本との評判高い【借金2000万円を抱えた僕にドSの宇宙さんが教えてくれた超うまくいく口ぐせ】の良本ぶりをお伝えしたいと思います。ミスターどん底コイケ、宇宙さんと出会う仙台...
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男はつらいよ─じゃあ女になろう!【女装して、一年間暮らしてみました。 クリスチャン・ザイデル】

ももひきを便器に流そうとした過去のある男、ストッキングと出会う─この本はそんな風に始まる。女性にとって男性の世界がどう見えるかの意見は世に溢れているが、男性にとって、女性の世界はどう見えるのだろうか?著者のクリスチャンにとっては、それはとて...
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「ソラリス」とは何か?未知に対する人間の心理【ソラリス スタニスワフ・レム】

惑星ソラリス‐100年以上も研究対象になりながら、星を覆う海が意思を持つこと以外はほとんど何も判明しない謎の星。心理学者クリス・ケルヴィンはソラリスの上空に設置された研究ステーション内の調査のため、この星に派遣される。そこにいたのは精神的に...
小説・エッセイ

つまり結局おいしくないってこと?【イギリスはおいしい 林 望】

イギリスの食べ物の味を表現するのは難しい。経験上、一口食べて「マズっっ!!」と吐き出すほどまずいものは基本ない。ただ、静かに食べるのをやめて眉間のしわを揉むような味のものにはよく遭遇する。と思う。まずくはないけど、おいしくないのだ。それも、...
太宰治

【太宰治】Twitterに太宰アカがあったらこんな感じ「葉」

散文集でなりたった一編「葉」です。太宰治全集文庫版なら、第一巻の第一編め、トップバッターとなりますたぶん「走れメロス」で太宰治を知って文庫を買ってみた人なら、これを読むと「んっ?」となるはずなぜなら文庫19ページ分、目立ったストーリーはなし...
太宰治

【太宰治】「右大臣実朝」に見る太宰の生涯のテーマ「卑しさと高潔さ」

日本人作家、少なくとも明治の文豪の中で「卑しい人間」を描くことにおいて太宰の右に出る者はいないと思う処女作「列車」の語り手の偽善ぶりには思わず眉をひそめさせられ、遺作「グッド・バイ」の主人公はもう遺作にふさわしくまぁ卑しい、吐き気を催すほど...
太宰治

【太宰治】酒飲みに終戦はないのです 「禁酒の心」

短い短いお話「禁酒の心」です。太平洋戦争中、酒が配給制になり、酒場でも「酒を出す側」と「飲む側」の立場が逆転し始めた頃。酒飲みというものがいかにみっともないか、酒を飲むためにさらす浅ましさを、飲む側視点から描いています。酒に重きを置かない方...
太宰治

【太宰治】破滅を前に湧き起こる不思議な晴れがましさ 「新郎」

この作品の文末にはこのような付記があります。昭和十六年十二月八日之を記せり。この朝、英米と戦端ひらくの報を聞けり。この文を読むだけで、日本人であれば当時の動乱、破滅のにおいを感じ取ることができるのではないでしょうか。しかし太宰が描くのは、漫...
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