「ちょっと(予算的に)ヤッちまったんじゃね・・・?」なベラショッピングを終え、階下のレストランで昼食を摂る。ドネルケバブのピラフ乗せ
トルコの肉は本当に「肉らしい」香り、媚びないケモノ臭さがあって美味しい。日本では遠慮なしにケモノ臭い肉は中々食べられないのです
ちなみにパンに挟むイメージの多いドネルケバブですが、ピラフも用意している店なら「ピラウ ウストゥ」と言い添えるとピラフの上に乗せてくれます
観光客御用達グランドバザールへ
さて次は今回の買い付けで最大切り札である、私が「おばさんの店」と呼んでいる衣装屋に向かう
右を向いても左を向いても観光客がボラれているグランドバザールにおいて、相場より3割ほどお安いのに可愛いデザインのステキな品揃いだ。もちろん小売価格なのが残念なところだが、私には問屋のアテがないので仕方がない
前回のトルコ観光時「どうしてこんなに安いの?」と聞いたらおばさんは「全て私がデザインして私が縫っているからよ」と言っていた
そのときは手持ちがなく買えなかったが今回こそは…!というかあのおばさん明日にでも糖尿病で死にそうな体型をしていたから急がねば…!
おばさんは私との再会を喜んでくれた。話しが弾む中あだ名が付いて私はアイダということになっていた
店が狭いためアマチュア用の衣装しか陳列されておらず、プロフェッショナル用の衣装は倉庫にあるそうだ
ぜひ見たいと伝えると「じゃあ今ウチのスタッフにすぐ持ってこさせるわ♪」おばさんは久々にカモがかかって上機嫌だ
私の引き寄せ力 大爆発
しばらくすると真面目そうなイケメンが、彼女を伴っていくつもバッグを背負ってやって来た
ああ、帰るところ呼び出されたんだなぁ、悪かったなぁ・・・などと思っていると、いつの間にかガイドIさんとおばさんとの間でバトルが始まっている!何事だ!
どうやらおばさんが通貨レートを勘違いしていて、最初に決めた値段では納得いかないとゴネているようだ。Iさんとおばさんの間で延々と電卓の叩き合いが続く
私はベンチでぼーっとチャイを飲みながらイケメンと彼女さんと「うふふ、よくわからないね」と微笑みあう。スイマセン自分文系なんです
結局五千円ほど多く払うことになってしまってIさんは恐縮がってくれたが、私は30分前に退社モードになっていたので全然かまわない。自営業の自覚ゼロですみませぬ
と、しばらく歩いた頃に彼女さんが走って私達を追いかけてきた。ガイドIさんに何事か告げてサヨナラ!と帰っていく。どうやら、
「あの人は衣装を自分が縫ってデザインしてるってあなたたちに言ってたみたいだけど、ホントは私の彼氏がデザイン&製作したものを仕入れてるだけなのよ。コレがその工房。明日来て」と、名刺を渡して去って行ったらしい
たまにボーっとしてるとチャンスが向こうからやってくることがある。今回も来たらしい。問屋が私を追っかけてくるとは!ミラクル!
毎日意地でもアルコールを嗜みます
まぁ明日のことは明日考えるとして、とりあえずホテル近辺に戻り今夜の酒とツマミを探しにイスティクラール通りを徘徊。酒を捜しているときの私の目のウツロっぷりは、本当に「徘徊」という言葉がふさわしい
鳥の丸焼きを探しながら「買い物の付き添いばっかりの仕事ですみません。疲れたでしょう」とIさんの機嫌を伺うと
「いやぁ、何年か前にサッカーチームの付き添い通訳の仕事がありましてねぇ、あれは最悪だったなぁ。それに比べたらまだ大丈夫ですよ。安心して」という返事が返ってくる
・・・ふーん、最悪だった仕事を比較に出しちゃうようなヤマなんだぁ、私って
丸焼きは見つからなかったけれど、ムール貝のフライとビールが見つかったのでホクホクでホテルに戻る
今夜のビールは日本でも代表的なトルコビール、エフェス。バイト先のトルコレストランでは毎日閉店後これで飲み会なのだ。慣れ親しんだ味に浸りながら、宿を変えよう、と思い立つ
だってフロントは不親切だしシャワーのヘッドは壁に固定で動かないし
それでどうやって股間をちゃんと洗えばいいの?みんなこれでどうしてるの?
バイヤーになろうと思い立った頃はシャワーなんか水でもいいと思っていたのだが、人の意志は弱く脆いのだ・・・