水をこぼす話

エッセイ単品
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10年くらい全く起きなかったことが、急に立て続けに起こることってありますよね。私の場合、それはグラスの水をこぼすことです。

最初は先週、水のグラスの入ったサイドテーブルを引き寄せようとしたところ、テーブルの脚が絨毯に引っ掛かり、グラスがテーブルから落ちて・・・

すごく見事に床の上に直立して着地したの!

でも残念ながら着地の方向がさかさまだったの!

すごく見事に着地したゆえに、グラスは中にもとの水の全てを保持しており、次の瞬間それはジュッと絨毯の中に消えていきました。

私は手も足も出ずにそのイリュージョンを見ながら「さすがベルギー製の絨毯は吸水力が違うな…」と思うしかなかったのです。

2回目は次の週。ベッドサイドに夜中飲む用の水を置いて「さあ寝よう」と布団をかぶったところ、静かな部屋になぜか「ヒーリング環境音 川」みたいな音が響いているのであります。

不審に思って起き上がると、それは布団ではじき倒したグラスの水の、大半がベッドの下に流れ込んでいく音だったのです。

なぜ人はああいうときに手も足も出ないのでしょう。私は「あ、あー……なるほどね」と思うしかありませんでした。

また、どうして2回が2回とも、回収できないこぼれ方をしてくれるのか…。絨毯にはタオルを敷くなど、ベッドの下にはキッチンペーパーを大量に差し込むなどしながら、「どうかカビないでくれ」と祈るばかりの日々なのであります。

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