2025年1月に訪問した美術展のうち、シンプルなレポ(主に写真をあまり撮らせて頂けなかったもの)をまとめてお届けする記事です。
【2/11まで】モネ 睡蓮のとき
1月10日は国立西洋美術館「モネ 睡蓮のとき」展へ。
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当日券取得の列は非常に多くの人が並んでいましたが、予約券を持っていればスムーズに入場できました。
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絵画の写真はひと部屋のみ撮影可能。
私は印象派の絵には全然詳しくなく「物の形ではなく光を描くことが印象派の特徴」という知識くらいしかありません。
でも、モネの絵を見ていると「光を伝えることは、空気を伝えることなんだな」と思いました。
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朝霧にけぶる空気を吸い込んだ時の胸の感じ、鳥が鳴いて水面が揺れるとき頬に当たる風の感じ。そういった、その場を包む空気も伝わってきます。
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輪郭のないタッチからもたらされる朧げなイメージを、人間の脳は自然と補完するように働くものです。
脳の補完力を借りるからこそ、モネの絵は、はっきりと物の形を伝える絵と比較してより臨場感を覚えるのかもしれません。
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また額縁もいいのよ・・・。ルーブル美術館展ですらハッと気が付くと額縁を見ていた三次元の奴隷の私。モネ展でも気が付くとつい額縁ばかり見てしまいました。
印象派だいすきな父は帰り道上野公園を歩きながら「睡蓮ばっかりだったね」と言っていました。絵は見るが展覧会の題名は見ない男!
アクセス
公式サイト
【2/24まで】HAPPYな日本美術‐伊藤若冲から横山大観、川端龍子へ‐
1月21日は山種美術館「HAPPYな日本美術―伊藤若冲から横山大観、川端龍子へ―」展へ。
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松竹梅や鶴など、日本美術で表現されるいろいろな吉祥の形に焦点を当てた、年末年始にふさわしい華やかな展示でした。
展示されているのは主に掛け軸と屏風で、大観龍子大観若冲・・・という、グッとお腹に力を入れないと受け止めきれない美の奔流。
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また表装の話を始めて申し訳ないのですが、掛け軸の裂地もいいのよ・・・
大観の鶴の絵「天長地久」に鳳凰の金襴を合わせてあったり、黒羽根の映える若冲「叭々鳥図」に黒地の金糸唐草裂地を合わせてあったり…表具をされた方のこだわりを感じるところであります。
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撮影して良いものはこの埴輪君だけでしたが、お口元が可愛いですね!