「気力が出ない・・・」と悩む前にお前!まず体力の方どうにかしろよ!そしてそのポイントはここだ!
と具体的にビシッと教えてくれるこの本。著者は【平成の名経営者100人】に選出されたもとトリンプの社長、吉越浩一郎氏です。
この「気力より体力」のサブタイトルは「一流のコンディションを手に入れる」
自分の持つ最高のコンディションをどんなに忙しくても保つには、の理論と秘訣をめちゃくちゃグサグサと教えてくれます。
ここではその中でも特に納得した3つのポイント、いわゆる「おみそれポイント」をざっくりご紹介したいと思います。
(この本ね、気になったら買うのがおすすめよ!なんでかというと、図書館で借りようとしたらどんなに全員がスケジュールを厳守しても3ヶ月は待たなきゃいけない大人気だったから)
ポイント1 どうして残業しないと仕事が終わらないのか
→それは短時間で仕事を終わらせることができないから
→なぜ短時間で仕事を終わらせることができないのか
→それは疲労でベストコンディションではないから
→なぜ疲労しているのか
→残業するから!!!
当然なんです。至極当然なんです。(会社から回される仕事があまりに多い人もいるでしょうが、それは会社の問題なのでコンディション論からは外しています。「辞めろ」で本が終わっちゃうしね)
理論的には当然なんですが、その「当然」の中に罠がある。
そもそも、いわゆるホワイトカラーと呼ばれる頭脳労働者ほど、自分のコンディションを軽視する傾向があると吉越氏は言います。
肉体労働者やアスリートはコンディションを軽視しない。仕事そのものができなくなるからです。しかし頭脳労働者は長時間残業や深酒、夜更かし、休日労働を繰り返す傾向がある。
「とにかく会社にたどり着いてデスクにつくまでの体力」があればいいやと思う傾向すらある。
でも頭脳だって肉体なんです。頭脳労働者は、肉体労働者なんです!
「能力」は気力から生まれ、「気力」は「体力」から生まれる。だから資格やセミナーに投資する前に、まず体力に投資しろ!というのが吉越氏の持論の「起」部分です。
ポイント2 どうしてヨーロッパ人は週末に遊び、日本人は休むのか
ヨーロッパの価値観に多く触れてきた吉越氏は、休日に対するヨーロッパと日本の価値観の違いをこう表現しています。
欧州人にとって働くの反対は「遊ぶ」
日本人にとって働くの反対は「休む」
欧州人は休日に遊びまくっても月曜元気に会社に行くことができる。しかし日本人は土日いっぱいゴロゴロしても、月曜に体力をフルチャージできていない人がたくさんいる。
その謎は、日頃の体力への意識にあります。
この部分私は衝撃を受けたのですが、吉越氏によれば体力は「基礎体力」と「デイリー体力」に分けられます。
たとえば一本の積み上げグラフがあるとします。
一本線を引いた上側が「デイリー体力」、下側が「基礎体力」です。デイリー体力は「8時間の睡眠で回復できる体力量」なので、どこに線を引くかは個人の回復力によって違います。
ヨーロッパ人は、この基礎体力を死守しながら仕事やレジャーをこなしている。しかし日本人は日頃の生活でデイリー体力だけではなく基礎体力まで無頓着に使ってしまうため、睡眠だけでは体力の100%まで回復できないのです。
ヨーロッパ人は睡眠で体力を回復し、遊ぶことで気力を回復、つまり「リフレッシュ」している。だから月曜元気に会社に行くことができる。
多くの日本人は体力すら回復できていない。だから月曜に気力が出るはずがない。
基礎体力は「手を付けてはいけない貯金」です。この貯金を維持することを最優先にスケジュールを組むべきである、と吉越氏は説明します。
ポイント3 体力をつけるために必要なことは3つだけ!
ではその体力をつけるには、つまり基礎体力を強化しデイリー体力を増やすにはどうすればいいのか。吉越氏の勧めは非常に明快。3つしかないんです。
睡眠・食事・運動の3部門じゃないですよ、
睡眠はこう!食事ならこれ!運動はこれ!と、本当に「3つ」なんです。
この3つについては本の内容を確認していただくとして、どうして「気力より体力」なのか、気力が出ないのは決して意識の高さ低さの問題ではないことをお伝えできたでしょうか。
もしかしたら体力が100%であれば、「気力が出ない・・・」と悩むことすらないのかもしれません。
なにもかも面倒な方にぜひ読んでほしいお勧め本でした。
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