2017-04

太宰治

【太宰治】酒飲みに終戦はないのです 「禁酒の心」

短い短いお話「禁酒の心」です。太平洋戦争中、酒が配給制になり、酒場でも「酒を出す側」と「飲む側」の立場が逆転し始めた頃。酒飲みというものがいかにみっともないか、酒を飲むためにさらす浅ましさを、飲む側視点から描いています。酒に重きを置かない方...
太宰治

【太宰治】破滅を前に湧き起こる不思議な晴れがましさ 「新郎」

この作品の文末にはこのような付記があります。昭和十六年十二月八日之を記せり。この朝、英米と戦端ひらくの報を聞けり。この文を読むだけで、日本人であれば当時の動乱、破滅のにおいを感じ取ることができるのではないでしょうか。しかし太宰が描くのは、漫...
和歌の本

31文字を31文字で!一発でわかる百人一首解説【百人一首がよくわかる 橋本 治】

「太宰治の読書感想文を集中的に書こう!」と決意してちょいと書いたら飽きてしまい、他の本の紹介です。だってもうこの驚きとオススメ度合いを伝えたいという情熱には逆らえない。本日ご紹介するのは「百人一首の三十一文字を現代語の三十一文字で解説しよう...
太宰治

【太宰治】「列車」に見る善人の弱さ 愚かさ 恥ずかしさ

太宰治処女作品集「晩年」から「列車」です。「列車」の書き出しは、上野発青森行きC51型蒸気機関車への恨み節から始まります。来る日も来る日も人々を別れに引き裂く不吉な列車。103号というナンバリングさえ気に入らない。それは、この列車がらみで「...
スポンサーリンク