断酒日記おまけ・飲みたくなるときはどうする?【祝!断酒一年】

断酒日記

ここまで、断酒開始から1年目までの日記的覚書を綴ってきました。この記事を書いている2019年7月29日も断酒は無事続いています。ただいま497日目です。

断酒日記のおまけとして、お酒を飲みたくなってしまったときにどんな行動や考え方で乗り切ったか、飲みたくなる理由をピックアップする形でご紹介しておきたいと思います。

あくまで私がどのように乗り切ったかなので、体質や生活スタイルが違う人には当てはまらないかもしれませんが、何かしらの参考になればいいな。

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理由1.とくに理由はないのにふと飲みたくなってしまう

チャーハン食べろ!!

・・・いや、別にチャーハンじゃなくてもいいんですけど。ポイントは「ちょっとイケナイ炭水化物でおなかをいっぱいにすること」です。

周りが飲んでるわけでもなくて、ストレスがないなら、その飲酒欲求はたぶん習慣的なものだと思うんですよね。夕方とか。

そんなときは、チャーハン、ラーメン、丼ものなどの炭水化物でおなかいっぱいにすればたいていおさまります。

ポイントは、ちょっとジャンクっぽい「イケナイ感じのする」炭水化物を選ぶこと。健康的なメニューをあえて選ばないことで「気を晴らしたい」部分を満たすのです。

体感的には、この方法は満腹にしてくれるだけでなく、お酒のシメにあたりがちな炭水化物を食べることで「酒の時間はおしまい」と脳に錯覚させてくれる作用もあると思います。

理由2.代わりに何を飲んだらいいのかわからない

代替飲料でスリップするかを見極める

ここで言う代替飲料とは、ノンアルコールビールやノンアルコールワインなどです。

もちろん、そういうものからも距離を取れればさらに理想的な断酒といえるかもしれないんですけど、長く続けていくことを考えたとき、大事なのは、急に何もかもを変えないことだと思うんですよね。

ただ、ノンアルコールビールなどを飲むとかえって飲酒欲求を呼び覚ましてしまい、「もういいや!飲んじゃえ!」となる人もいます。なので、まず代替飲料で自分がスリップ(再飲酒)してしまうタイプかを確認するとよいです。

私のようにスリップせず、「気がすむ」タイプなら、しばらくは代替飲料でエア晩酌などをするのも手だと思います。なるべく似たようなものをお供にしながら、スライド式に自分を慣れさせるのです。

慣れてきたら、日頃はレモン絞った炭酸やサイダーなどを飲んで(アルコールよりは砂糖の方が短期的にはまだマシ)、どうしても飲みたいときにノンアルものを飲むというスタイルでだんだんと距離を取っていく。

ポイントは、つまみ類なども以前のスタイルに合わせること。もう、飲み物片手においしいものをつまむ時間が二度と過ごせないんじゃないかという恐怖を和らげてあげるのです。欲求の正体はアルコールではなくて、習慣づいた過ごし方の穴を埋めたい!なのかもしれません。

代替飲料やエア晩酌でスリップしちゃうタイプの人は、チャーハン作戦に重きをおくのがおすすめ。

理由3.眠れない

いずれ辞めることを前提に、睡眠薬などを活用する

とくに、寝酒の習慣があった人が、酒を抜くと眠れないのはあたりまえです。自力で眠るってけっこう根気というかエネルギーがいることで、それを酒に任せていた人は自分にそのエネルギーが残っていない。

睡眠薬を活用するときは、必ず医者に行って、断酒中なことを伝えて処方してもらいましょう。

正直、睡眠薬のメンタルやエネルギーへの悪影響はアルコールとすごく似ているという体感があるんですけど、身体の健康に対しては酒よりよほどマシだと思います。医師の管理下にもあるわけだし。

断酒中なことを伝えた方がいいのは、依存しやすい体質だということがわかるからです。あくまで断酒の方法として短期的に使いたいことを伝えて、辞めやすいものをもらいましょう。医者じゃないので無責任なことは言えませんが、これだけは伝えたい。ベンゾには警戒せよ

ベンゾのいろいろについての記述は専門家にお任せします。各自情報を得てください。

ただ、断酒している体感としてベンゾ、とくに短期型のベンゾが良くないなと思うのは、急激に眠くなって早目に作用が切れる仕様がアルコールと似すぎていて、いつまでもその感覚を好む自分から脱しにくくなってしまうからです。

自然に(ゆっくり)眠くなってゆっくり入眠する感覚に慣れた方が、長い目で見れば絶対よいのです。多少の根気はいりますが。

「睡眠薬まではなぁ・・・」と思う方は、GABAを飲むのもおすすめ。GABAとアルコールとリラックス作用については、↓の記事がわかりやすいです。

第44回 寝酒がダメな理由
「百薬の長」から「史上最悪の合法ドラッグ」まで、酒ほど毀誉褒貶の激しい嗜好品もないだろう。では、睡眠にとって酒とは吉か凶か? 答えは至ってシンプルだ。

つまり、今まではアルコールがGABA受容体を刺激してリラックス(眠く)していたのに、それが入ってこなくなったことで不眠になっているのかもね、なので受容体を刺激するようGABAを入れてあげましょうね、という作戦です。

ただ、GABAにも副作用があります。処方薬、とくに、睡眠薬や血圧降下系の薬などを飲んでいる場合は医師と相談してください。飲んでいる他のサプリとの相性も調べた方がいいでしょう。

また、アメリカ産のでっかいカプセルは量が多すぎることもあります。私はカタプレスとアメリカ産のGABAを併用していて、変な血の気の引き方に悩まされてやめました。

もちろん、最終目標は自力だけで眠ることなので、同時進行でホルモンや自律神経整え系の養生にもつとめること。具体的には、朝日を浴びる、朝食をとる、夜にブルーライトを見ないなどがあるでしょう。

自分の体感としては、続けられる程度の運動が一番いいです。やめたてはそんな気になれないかもしれませんが、具合がよくなってきたらなにかしら運動することをおすすめします。

理由4.断酒したら具合が悪くなった気がする

ある程度はあたりまえと思って、体調メモで客観的に判断する

最初にメンタルとフィジカル両方が戸惑うのは、もうあたりまえだと思ってください。身体に悪いものとはいえ、今までコンスタントに入って来ていたものがこないと脳は戸惑います。

睡眠負債を取り戻そうとして過眠になったり、栄養不足を取り戻そうとして過食になったりすれば、日中は眠いし胃腸は疲れるしで、かえって体調が下降したようにも思うでしょう。

おすすめは、体調についてメモをとること!こなせたタスク、食べた量、睡眠時間、具合の悪さなどについて、毎日メモを残しておくと客観的に経過を観察できます。

私は体調のよい日と悪い日が交互に来ていることを発見したことで過渡期を耐えられました。ストレートに回復すれば理想的なのですが、実際は階段状によくなる体感です。

また、(私は試していませんが)酢を飲むことも体調管理の役に立つかもしれません。

断酒すると具合が悪くなることと酢の関係について、すごい興味深い記事がありました。

恐怖のアルコール その1 (酢を昼間から飲んでいた酒豪のクラスメートの謎がようやく解けた) : 場末P科病院の精神科医のblog
 大学時代に酒豪のクラスメートがいたが、彼はよく酢を飲んでいた。彼の机には酢の瓶がいつも置いてあり、コップについではガブガブと飲んでいた。彼が言うには、酢がすごくうまいのだという。しかも酢を飲むと集中力が高まり勉強がはかどるのだという(そんなことあるかい

つまり、アルコールを飲み続けているうちに、脳が糖ではなく酢酸をエネルギーにするようになってしまったため(アルコールは身体の中で分解されて酢酸になる)、酒を断つと脳がエネルギー不足になり、かえってコンディションが崩れることがあるらしいのです。

これを知ってか知らずか、巷の断酒ブログの人たちもよく炭酸割りの酢を飲んでいます。これはてっきり、「ノンアルを飲むとスリップするけど甘くない炭酸が飲みたい」からだと思っていましたが、脳が求めている場合もあったとは!

再び脳が糖をエネルギーにするよう、酢を補充しつつチャーハン作戦等で糖も入れ、正常にシフトしてあげるのも効くのではないでしょうか。酢は胃を痛めることもあるというので、炭酸等で薄めるのを忘れずに。

理由5.ストレスを飲んで解消したい!

酒でストレスを解消するのは、リボ払いで借金するようなもの

「そんなこと言われたってなんの解決でもねぇよ!」と思われるかもしれませんが、考えてください。酒を飲むこともなんの解決でもないんです。

確かに、酒を飲むとストレスが和らぐことはあるでしょう。ストレスを感じたままでいるよりは、ひとときでも飲んで忘れて明日に備えたいかもしれません、どうせ問題解決に着手できるのは明日なんだし、的な。

ただ、長期的に見ると酒ほどストレス解消に向かない方法はないんです(あるとすれば覚せい剤類)。なぜなら、「ストレス源を取り除くエネルギーと能力を減少させる」から。

断言すると、酒を飲んだ次の日が、飲まなかった次の日よりエネルギッシュで能力に満ちているということはありません

アルコールの脳への影響については、もうあらゆる情報があるのですが、試しにこの辺をご一読ください↓

適量のアルコールでも脳には悪影響が 海馬の萎縮リスクが3倍以上に | ニュース | 保健指導リソースガイド
 1日の終わりにアルコールを1杯飲み、心と体の疲れをリセットする。そんな人は多いだろう。ところが、英国のオックスフォード大学とロンドン大学の研究チームが、飲酒に関して気になる研究結果を発表した。 アルコールは適量であっても、

酒で次の日のエネルギーレベルと能力を下げる→体調悪いし実績もイマイチでさらにストレスを感じやすくなる→ストレス解消に飲む!!というスパイラル・・・

根本的な問題解決でないにしろ、一時的にでもストレスから逃げたり、感情を発散させたりすることのメリットは確かにあるでしょう。しかしそれにエネルギーや能力を下げない方法を選ばない限り、この弱体化スパイラルからは抜け出せません。

他の方法は、残念ながら酒ほどてっとり早くありません。これについては覚悟が必要です。

一番いいのは運動だと思うんですけど、準備やエネルギー出しが大変ですよね。(本当は運動すると気力は増すし、長い目で見るとエネルギーも増すんだけど、酒で弱ってるとなかなかね・・・)

酒でのストレス解消と同じくらいてっとり早いのは、食べ物です。甘いものとかジャンクフードとか。多少不健康なのは確かですが、酒さえ飲まないならしばらく許してあげましょう

そのうち、アルコールの影響が薄れて脳が元気になってくると、もう少し手間が必要な、でも健康的なストレス解消(スポーツや映画鑑賞など)をやる気になってきます。

総括

断酒には、試行錯誤が必要です。目標は酒をやめることであって、断酒を一度で鮮やかに成功させることではありません。

ここを履き違えると、一度のスリップで自暴自棄になってしまいます。一番いけないのはスリップすることではなく、諦めることです。

酒と健康的に付き合えない時点で、自分は物事のコントロールが苦手なことを認めましょう。コントロールが苦手なタイプは、一度で成功があたりまえなどという高望みをしてはいけません。普通のコントロール力の人でも失敗することはあるのです。

失敗することを計算に入れ、また挑戦することもあきらめない。それが長続きするスタンスです。

一度のスリップでがっかりしてまた飲んでしまうのは、それもまた飲みたい理由づけといえます。心のどこかでスリップを待ち望んでいるのです。冷静になってみると、スリップはなんのやけ酒の理由にもなりません

一度飲んでしまった→もう飲まない。ならわかりますが、一度飲んでしまった→じゃあやけ酒だ!!はおかしいですよね。

もちろん、失敗し続けに甘んじないことも大事です。たんに飲酒の機会を減らしながら飲み続けていることを「スリップが多い」と呼ぶのは大人としてみっともないです。本当はどうなのかは、本人だけが知っています。

次の記事は、「断酒をするとよく聞かれる質問とその答え」について書きたいと思います。

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