トルコ買い付け記・一回目 その1

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mixi引越し記事

(こちらはmixiからお引っ越し日記。以前ベリーダンス衣装のバイヤーをしていた時代(2008年春)のトルコ買付一回目日記です)

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出発

「いや~帰ってきたばかりでバタバタして~」という言い訳もそろそろ効かなくなってきたので日記を書いてみる。ちなみにあくまで覚え書きなので、エンターテインメント性もないし、トルコ旅行を控えた貴方の役にも立たない。

トルコには下見兼旅行で一度ツアー観光に行ったことがあるだけで、ガイドブックで読んだ以外の予備知識は何もない。ツテも一つもない。ちなみにお金もほとんどない。若いとは無謀なのだ。

成田で保険にも入った、現金ベルトも買った。さぁもう無駄遣いはしないぞ!これは仕事なのよ!!………でも景気付けは必要だよね!ということでドトールでビール大。ダァメ人間~

4月上旬は空いている時期らしく、飛行機の中は空席がちらほらある。私は窓側三列の廊下側だったのだが、窓側には物静かなおねえさんが座り、中の一席は終始空いていた。

以降、どちらがどの程度その空席を荷物置きに使うかについて、無言の緊張状態が生じる。

無愛想と評判高いエールフランスのCAはみな親切だった。ドリンク一つにいちいち呼び出すのも悪いので貰いに行っていたら、ついに

『もうアンタここから勝手に好きに飲め』と許可が出る。よしオレンジとアップル時々サイダーブレンドだ!いえーい♪

機内食のポークのクリーム煮は美味しかった。ガスト位美味しかった。エールフランスのミール評判の高さは、味ではなくサービスの長さにあるのではないか?と思うほど、延々とパンとドリンクのサービスが続く。

しかしパンを三回薦められている人が居る中で、肝心のミールがまだ来ていない人も。あんたらランダムすぎんだよ!隣のお姉さん20分忘れ去られてるぞ!気まずいんだよ!!

ちなみにこのお姉さんは12時間一度もトイレに行かなかった。アンタスゲェよ!

到着早々トルコの風に翻弄される

悪夢のシャルル・ド・ゴール空港早朝6時間待ちをしのいで乗り継ぎ、飛行機を降りれば、もうそこは顔の濃いおバカ勢揃いの国トルコである。

https://pixabay.com/ja/

まずはおぼろげな記憶を頼りに空港のトイレを探す。が、男性用はあるが女性用は無い。

「えっちょっとどうする」と入るか決めかねてうろうろするヨーロッパ女性たちをよそに、清掃員に女子トイレの場所を聞いてみる。(トルコ語はちょっとだけできる)

「あったはずなんだけどなぁ~」等とぬかす彼について行くと、案内されたのは車椅子用トイレ。照明はチラチラと心もとなくカギは完全に壊れている。

ざわ・・・とついてきたヨーロッパ女性たちがざわめく。(どうするココ!入る!?)

それを尻目にトイレに入り、ドアを足で押さえて放尿。(車椅子用はドアが遠い!!)

こんなことでうろたえていては、ヤツラとはやりあえないのだ。行ったことないけどインドよりゃマシだ。しかしあんたらすぐ人前でオッパイは出すくせに、トイレ環境には神経質なんだね。(偏見)

『外国人用』と書かれた税関に並ぶ間、設置してある大型テレビのCMテロップを読めていることに気付く。何故か『来た』ではなく、『帰ってきた』という意識にかられる。

説明するのも面倒なので、税関のニイちゃんに「観光です」と伝えると「君は観光で僕は仕事♪ふふ~ん♪」みたいな歌を即興で歌われる。はいはい、トルコトルコ。

命がけで街へ

街への迎えの当てもないので仕方なく、評判最悪の空港タクシーを使うことにする。

「アメリカ領事館前のホテルに行って下さい」と住所記載紙を見せて伝えると、わらわらと運転手が5人ほど集まって相談し始めた。その中の一人が言う。

「アンタ、ここは違うよ!住所間違ってるよ!」えっ本当に?・・・ムムッ、いやいやこいつはちょっとイケメンだ。・・・イコール私を騙そうとしている!!

日本でのバイト先のトルコ人が私を心配して繰り返し植え付けた法則。イケメン=詐欺師!!

私「そんな筈ないね!こっちはちゃんと調べたの!」

運「アンタが言ってるのは古いアメリカ領事館!新領事館は全然違う場所だよ!」

私「そうなんだ!ありがとう!」あんたマッチに似てるくせに結構イイ奴じゃん!

https://pixabay.com/ja/

トルコのタクシーは乗る度に「もう死んだ!」と思う。市街地でも平気で時速100km近く出し、限りなく前の車に近づいてから渾身のブレーキを踏むのだ。

汗のにじむ手で手すりを力いっぱい握りしめながら外を見ると、そこかしこの花壇にチューリップが咲き乱れている。

桜の一番良い時は日本に捨ててきてしまったけれど、代わりにチューリップを楽しむことができて私は満足だ。たとえ今日交通事故で死ぬ可能性が高くても。

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